てもとツール
ツール紹介

ひらがなをローマ字に直す手順と、迷いやすい3か所

かなを貼り付けてローマ字にする手順を、画面を追いながら説明します。長音として読むかどうか、助詞の「は」「へ」、人名の大文字という、機械が勝手に決めてはいけない3か所の決め方もまとめました。

公開読了目安 約3分

この記事の要点

  • かなを貼るだけで2通りのローマ字が同時に出る
  • 長音として読む位置は1か所ずつ自分で選べる
  • 助詞の「は」「へ」も選んで wa / e にできる
  • 漢字や外来語の音は変換せず件数で知らせる
  • 入力したかなはブラウザの中だけで処理される
目次

名前や地名のローマ字は、書き方が2通りあります。ローマ字変換ツールにかなを貼り付けると、その2通りが同時に出ます。基準は2025年12月22日の内閣告示です。

ローマ字変換ツールの初期画面。「ローマ字にしたい かな」というラベルの付いた大きな入力欄が置かれている

「東京」は toukyou か tōkyō か

ローマ字で伸ばす音をどう書くかは、ずっと揺れてきました。母音の上に横棒を付ける tōkyō と、母音字を並べる toukyou です。

内閣告示はこの2通りをどちらも認めています。文書の中ではどちらかにそろえるのが読みやすい形です。

一般的なのは横棒を付けるほうです。ただしメールアドレスやファイル名では、記号の入らない toukyou が扱いやすくなります。

貼り付けると2通りが並んで出る

入力欄にひらがなかカタカナを貼ると、すぐ下に結果が2枚出ます。上が符号を付けた書き方、下が母音字を並べた書き方です。

「とうきょうと しぶやく」と入力した画面。符号を付けて表す場合に tōkyōto shibuyaku、母音字を並べて書く場合に toukyouto shibuyaku が並んでいる

半角カナが混ざっていても大丈夫です。全角に寄せてから読むので、名簿のフリガナ欄をそのまま貼れます。

それぞれにコピーボタンが付いています。使いたいほうを選んで取り込んでください。

迷う1か所目:その母音は伸ばす音か

母音が並んでいても、伸ばす音とは限りません。「思う」の「もう」は伸ばしません。omou が正しく、omō は誤りです。

かなの並びだけからは、どちらなのか決まりません。そこで結果の下に「かなだけでは決まらない箇所」という一覧が出ます。

「おもう」と入力したときの、かなだけでは決まらない箇所の一覧。モ + ウ の行にチェックボックスがあり、選ぶと ō、外すと o'u と書かれている

チェックを外すと、その位置に「‘」が入ります。omo’u となり、伸ばさない読みだと分かる形になります。

多くの語は既定のままで合います。人名や、動詞の言い切りが混ざる文だけ、一覧に目を通してください。

迷う2か所目:助詞の「は」「へ」

文をローマ字で書くとき、助詞の「は」は wa、「へ」は e と書きます。告示の添え書きにそう書かれています。

ただし「はな」「へや」の先頭は助詞ではありません。文字だけを見て助詞かどうかを決めることはできません。

そこで「は」と「へ」も、長音と同じ一覧に並びます。助詞のところだけチェックを入れてください。

迷う3か所目:大文字と、すでに決まっている綴り

人名や地名は語頭を大文字にします。設定の「大文字」で「語頭」を選ぶと、語ごとに頭が大きくなります。

「たなか たろう」を語頭を大文字にする設定で変換した画面。符号を付けた Tanaka Tarō と、母音字を並べた Tanaka Tarou が並んでいる

告示には、姓名や団体名は当事者の意思を尊重するようにと書かれています。名刺やパスポートで綴りが決まっているなら、そちらが優先です。

変換しない文字は数えて出す

漢字は読みが決まらないので変換しません。読み仮名に直してから貼り付けてください。

外来語にだけ使う音も変換しません。「ファ」や「ヴァ」は告示が対象にしていないので、勝手な綴りを当てない作りにしています。

「東京 ファイル やまだ」と入力したときの通知。漢字2件(東・京)と、本表にない仮名1件(ファ)が理由つきで並んでいる

素通りさせるのではなく、種別ごとに件数を出します。出力を1文字ずつ見比べる手間がなくなります。

昭和29年の告示から変わった仮名も見える

2025年の改定で、1954年の内閣告示は廃止されました。「し」を si と書く訓令式が第1表だった時代の告示です。

入力に、書き方が変わった仮名が含まれていると、対照表が開けます。自分が打った語のどこが変わるのかを確かめられます。

「しんぶん ちかぢか」と入力したときの対照表。シ が本表 shi、昭和29年 第1表 si、第2表 shi と並んでいる

使用例

たとえば、社内の英語版パンフレットを作る担当者を思い浮かべてください。支店名のローマ字が資料ごとに違っていて、どれに合わせるか決められずにいます。

支店名の読みをまとめて貼り付ければ、2通りの綴りが一覧で出ます。「大阪」が oosaka と ōsaka のどちらになるかを並べて見比べ、社内の基準として1つを選べます。

決めた綴りは、そのままコピーして表に貼り戻せます。

関連するツール

読み仮名がひらがなとカタカナで混ざっているなら、先にひらがな⇔カタカナ変換でそろえると作業が減ります。半角カナが残っている名簿は全角⇔半角変換が担当です。

まとめ

ローマ字の書き方は2025年12月に基準が変わりました。表が1つになり、「し」は shi、「つ」は tsu になっています。

伸ばす音と助詞は、かなの並びだけでは決まりません。機械に決めさせず、一覧から自分で選ぶ形にしてあります。

貼り付けたかなはブラウザの中だけで処理されます。名簿や氏名をそのまま扱っても、どこにも送られません。

あわせて読みたい

同じテーマ・関連ツールの記事です。