動画に上下の黒帯が出る原因と直し方
再生すると上下や左右に黒い帯が出るのは、素材の縦横比と表示枠の縦横比が違うためです。帯の出る向きから原因を切り分け、数字で確かめて直すまでの手順を順番に説明します。
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この記事の要点
- 黒帯は素材と枠の縦横比が違うときに出る
- 上下に出るなら素材が枠より横長になっている
- 左右に出るなら素材が枠より縦長になっている
- 帯の幅は px で先に計算してから直せる
- 切るか余白にするかは端に何があるかで決める
目次
再生すると上下に黒い帯が出るのは、動画そのものが壊れているからではありません。素材の縦横比と、再生する枠の縦横比が食い違っているだけです。
帯がどちら側に出るかで、原因はほぼ絞り込めます。上下なら素材のほうが横長で、左右なら素材のほうが縦長です。
黒帯は「比が合っていない」ことの合図
多くの再生プレイヤーは、素材を枠からはみ出させない方針で表示します。枠に収まる最大の大きさまで縮め、余った側を黒で埋める形です。
この埋めた部分が黒帯です。英語では上下の帯をレターボックス、左右の帯をピラーボックスと呼び分けます。
つまり帯そのものは不具合ではなく、「はみ出させない」という選択の結果です。消したいなら、比を合わせるか、はみ出させる側へ切り替えるかの二択になります。
出る向きで原因を切り分ける
| 帯の出方 | 素材と枠の関係 | よくある組み合わせ |
|---|---|---|
| 上下に出る | 素材のほうが横長 | 16:9 の動画を 4:5 や 9:16 の枠へ |
| 左右に出る | 素材のほうが縦長 | 縦向きで撮った動画を 16:9 の枠へ |
| 片側だけごく細く出る | 比はほぼ同じだが少しずれている | 1366×768 の画面で 16:9 の動画を全画面表示 |
| 上下左右で幅が違う | 素材が中央に置かれていない | 書き出し時の配置設定が中央でない |
いちばん見落としやすいのが 3 行目です。比が近いと帯は数 px しか出ないので、「なんとなく余白がある」という印象だけが残ります。
1366 × 768 の画面は 16:9 に見えますが、実際は約 0.05% ずれています。素材のほうがわずかに横長なので、上下に細い線のような帯が出ます。
帯は上下か左右のどちらか一方にしか出ません。収める表示では片方の辺が枠にぴったり届くので、四方が同時に余ることはないからです。
数字で確かめる 3 つの手順
見た目で判断せず、数字で確かめたほうが早く終わります。手順は 3 つです。
- 素材の幅と高さを調べる(プロパティや編集ソフトの情報欄で分かります)
- 表示する枠の幅と高さを調べる(投稿先の推奨サイズや、埋め込み枠の指定です)
- 両方の比を出して見比べる
比の計算はアスペクト比計算ツールの「枠に合わせる」に両方の寸法を入れると、帯の幅が片側何 px かまで出ます。
たとえば 1920 × 1080 の動画を 1080 × 1350 の枠に入れると、収まる大きさは 1080 × 608 です。残りは上下に 371 px ずつの帯になります。
帯を消す 3 つの選び方
原因が分かったら、直し方は 3 通りあります。どれが良いかは、素材の端に何が写っているかで決まります。
1. 枠に合う比で作り直す
いちばん素直な方法です。編集ソフトの出力設定で、枠と同じ比を選んでから書き出します。
素材が余るぶんは自分で配置を決められるので、切りたくない部分を残せます。作り直す時間があるなら、これがいちばん仕上がりが安定します。
2. 端を切って枠を埋める
帯を消すために拡大し、はみ出した部分を捨てる方法です。人物が中央にいる映像なら、この方法でも情報はあまり失われません。
ただし字幕やロゴが端にあると、そこから消えます。切る前に、端に何 px 分の余裕があるかを確かめてください。
3. 帯を「意図した余白」に変える
帯を残したうえで、黒ではなく背景として設計する方法です。上下に文字を入れる縦動画などは、この考え方で作られています。
余白の色や内容を自分で決めると、事故ではなくデザインになります。余白を先に付けたい場合は画像余白ツールのような手段が使えます。
書き出す前に防ぐ
帯は再生時に出ますが、原因は撮影と書き出しの段階で決まっています。次の 3 点を先に決めておくと、後戻りが減ります。
- 投稿先を先に決める。縦向きの投稿先が本命なら、最初から縦で撮るのが早いです。
- 書き出し設定の比を投稿先に合わせる。編集ソフトの初期値は 16:9 のことが多く、そのまま出すと縦の枠で帯が出ます。
- 端に大事なものを置かない。中央から少し内側に収めておくと、後で切る選択肢が残ります。
複数の投稿先へ同じ素材を出すなら、いちばん縦長の枠を基準に構図を決めておくと使い回しやすくなります。
帯が消えないときに疑うところ
比を合わせたのに帯が残る場合、原因は別のところにあります。次の 3 つを順に確かめてください。
素材そのものに帯が焼き込まれている。 以前に帯付きで書き出したファイルを再利用すると、映像の中身として黒が入っています。この場合は元の素材から作り直すしかありません。
幅か高さが奇数になっている。 動画の一般的な保存形式は幅と高さが 2 の倍数であることを前提にします。奇数のまま書き出すと、1 px の帯が残ることがあります。
プレイヤー側の表示設定が固定されている。 埋め込み先の枠が特定の比で固定されていると、素材を直しても枠が変わりません。埋め込みコードの指定を見直してください。
まとめ
黒帯は不具合ではなく、比が合っていないことの表れです。帯が上下に出るなら素材が横長すぎ、左右に出るなら縦長すぎだと読み取れます。
直す前に、素材と枠の寸法を両方調べて比を見比べてください。帯の幅が片側何 px になるかまで先に分かれば、切るか余白にするかの判断も数字でできます。
端に大事なものがあるなら切らずに作り直す、中央に集まっているなら切って埋める。この使い分けだけ覚えておけば、たいていの場面は迷わず片づきます。
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