てもとツール
ガイド

最大公約数と最小公倍数のどちらを使うかの見分け方

文章題で最大公約数と最小公倍数のどちらを使うか迷ったときの見分け方をまとめました。分けるのかそろえるのかという1つの問いで決まる理由と、よく出る4つの形、答えが出たあとの確かめ方まで説明します。

公開読了目安 約3分

この記事の要点

  • 分けるなら最大公約数、そろえるなら最小公倍数
  • 答えがもとの数より小さいか大きいかで検算できる
  • 1つのものを切り分ける問題は最大公約数
  • 別々のものが重なる時期を聞く問題は最小公倍数
  • 掛けて積になる関係が保証されるのは2つのときだけ
目次

文章題で迷ったときは、1 つだけ問いを立てれば決まります。「分けるのか、そろえるのか」です。

分けるなら最大公約数、そろえるなら最小公倍数を使います。公式を思い出す前に、この 1 問を先に通してください。

「分ける」と「そろえる」で分かれる理由

最大公約数は、もとの数を割り切れる数のうち最大のものです。だから答えはもとの数以下になります。

割り切れるということは、余りを出さずに分けられるということです。だから「分ける」問題に効きます。

最小公倍数は、もとの数で割り切れる数のうち最小のものです。だから答えはもとの数以上になります。

倍数はもとの数を何回か重ねた地点です。だから「別々の周期が重なる」問題に効きます。

よく出る 4 つの形

出題の言い回しは決まっています。次の 4 つを覚えれば、ほとんどの文章題は判別できます。

正方形やタイルに切り分ける

「縦 84cm、横 120cm の紙を余りなく正方形に切る。1 辺は最大で何 cm か」という形です。

1 枚のものを分けているので最大公約数です。答えは 12cm で、84 と 120 のどちらよりも小さくなります。

「最大で」という言葉が付いていたら、まず最大公約数を疑ってください。

同じ数ずつ配る

「鉛筆 12 本とノート 18 冊を余りなく同じ数ずつ配る。最大何人に配れるか」という形です。

これも手元にあるものを分けているので最大公約数です。答えは 6 人になります。

配れる人数を全部書き出す問題なら、最大公約数の約数がその一覧です。

同時に出発する時刻

「12 分おきと 18 分おきに出るバスが、同時に出るのは何分後か」という形です。

別々の周期が重なる地点を探しているので最小公倍数です。答えは 36 分後です。

「次に重なるのは」「また同時になるのは」という言葉が目印になります。

歯車やベルトが元に戻る

「歯数 12 と 18 の歯車が、同じ組み合わせに戻るのは何枚進んだときか」という形です。

これも周期が重なる問題なので最小公倍数です。答えは 36 枚ぶんです。

同じ問題でも「何回転で戻るか」と聞かれたら、最小公倍数を歯数で割ります。ここだけ 1 手多くなります。

3 つ以上になると崩れる覚え方

2 つの数なら「最大公約数 × 最小公倍数 = 2 つの数の積」が成り立ちます。片方から他方を出せる便利な関係です。

ところがこの関係が保証されるのは 2 つのときだけです。3 つ以上では成り立たないことがあります。

4610 で確かめてみます。最大公約数は 2、最小公倍数は 60 なので、掛けると 120 です。

一方、3 つの数の積は 240 です。倍もずれています。

235 のように一致する組もあるので、たまたま合っていても確かめにはなりません。

素数ごとの指数で見ると理由が分かります。2 つなら小さいほうと大きいほうの和がもとの指数の和になりますが、3 つでは真ん中の指数がどちらにも入りません。

答えが出たあとの確かめ方

判断が合っていたかどうかは、計算のあとでも確かめられます。順番に見てください。

  1. 大きさを見る。最大公約数のつもりの答えがもとの数より大きければ、選ぶ側を間違えています。
  2. 割ってみる。最大公約数なら、もとの数のどれを割っても余りが出ません。
  3. 割られてみる。最小公倍数なら、もとの数のどれで割っても余りが出ません。
  4. もっと小さい数が無いか見る。最小公倍数は「重なる地点のうち最小」なので、半分にしても条件を満たすなら答えではありません。

3 番と 4 番は、書き出しの手間を惜しんで飛ばしがちです。ここで気づけると、答案の書き直しが減ります。

手で確かめるのが大変なときは、最大公約数・最小公倍数計算にそのまま数を入れてください。すだれ算の段と公約数の一覧が出るので、上の 4 つを一度に見られます。

覚えておくと迷わない一言

「分けるなら最大公約数、そろえるなら最小公倍数」。この 1 行だけ持っていれば、公式を思い出す前に道が決まります。

そして 3 つ以上の数では、2 つのときの便利な関係を持ち込まないこと。この 2 つで、よくある取り違えはほとんど防げます。

あわせて読みたい

同じテーマ・関連ツールの記事です。