ことば探しの自作で言葉が入らない原因とマス数の決め方
ことば探し(ワードサーチ)を自分で作ると、決めた言葉が盤面に入りきらないことがあります。マス数と言葉の数の目安、詰め込み率だけでは決まらない理由、向きを増やす効果、短い言葉が長い言葉に隠れてしまう事故を、4,000 回以上の試作で数えた値でまとめました。
公開読了目安 約4分
この記事の要点
- 合計の文字数がマス数の半分までなら、まず全部入る
- 同じ詰め込み率でも言葉が長いほど入りにくくなる
- ななめと逆向きを足すと入らない言葉が14分の1に減る
- 短い言葉は長い言葉の中に隠れて答えが2か所になる
- 余白に使う文字の種類が少ないほど偶然の重なりが増える
目次
ことば探しを手で作ると、最後の 2 語がどうしても入らないという場面にぶつかります。原因は運ではなく、盤面の広さと言葉の長さの噛み合わせです。
この記事では、決め方の目安を数えた値で示します。4,000 回以上の試作を回して出した数字なので、方眼紙に書き始める前の見積もりに使えます。
まず決めるのはマス数ではなく「合計の文字数」
言葉の数から決めると外します。見るべきは言葉の文字数を全部足した合計です。
合計をマス数で割った値を、ここでは詰め込み率と呼びます。10 マス四方なら 100 マスなので、合計 50 文字で 0.5 です。
2 から 4 文字の言葉で試すと、境目ははっきり出ました。
| 詰め込み率 | 全部入った割合 |
|---|---|
| 0.8 まで | 100%(4,000 回以上すべて) |
| 0.9 台 | 94% |
| ちょうど 1 倍 | 43% |
| 1.1 台 | 1% |
| 1.2 倍以上 | 0% |
詰め込み率が同じでも、長い言葉は入らない
ここがいちばんつまずく点です。合計の文字数が同じでも、1 つの言葉が長いほど入りにくくなります。
1 辺 10 マスで、どちらも詰め込み率 0.8 になる組を比べました。
| 言葉の作り | 全部入った回数 |
|---|---|
| 4 文字 × 20 個(80 文字) | 38 / 40 |
| 6 文字 × 13 個(78 文字) | 18 / 40 |
文字数は 2 文字しか違わないのに、成功率は半分以下です。
理由は置ける場所の数にあります。よこ・たての 2 方向で数えると、1 辺 10 マスに 4 文字を置ける始点は 140 通り、6 文字なら 100 通りしかありません。
長い言葉ほど端に寄れないので、盤面の中央付近で取り合いになります。合計だけを見て「入るはず」と決めないのが大事です。
入らないときは盤面よりも向きを増やす
言葉が入らないと、つい盤面を広げたくなります。ただし広げると 1 マスが小さくなり、鉛筆で囲みにくくなります。
先に効くのは向きです。1 辺 8 マスに 20 個(合計 67 文字、詰め込み率 1.05)を詰めて数えました。
| かくす向き | 入らなかった言葉 | 全部入った回数 |
|---|---|---|
| よこ・たて | 0.70 個 | 19 / 40 |
| + ななめ | 0.17 個 | 35 / 40 |
| + 逆向き | 0.13 個 | 35 / 40 |
| + 両方 | 0.05 個 | 39 / 40 |
両方を足すと、入らない言葉が 14 分の 1 になりました。
ただし限界はあります。1 辺 7 マス(49 マス)に同じ 20 個を詰めると、両方足しても 40 回すべてで入りきりませんでした。マス数そのものが足りない場合は、向きでは救えません。
短い言葉は、長い言葉の中に隠れてしまう
手作りで見落としやすいのがこれです。さく と さくら を同時に出題すると、さく の答えが 2 か所になります。
さくら をどこかに書いた時点で、その先頭 2 文字が さく として読めるからです。別の場所に さく を置けば、正解が 2 つある紙になります。
試すと、40 回の試作すべてで必ず 1 件起きました。偶然ではなく構造として起きるので、出題する言葉を選ぶ時点で外すしかありません。
余白の文字が、偶然その言葉を作ってしまう
盤面の余りは適当な文字で埋めます。ここで使う文字の種類が少ないほど、埋めた場所に出題した言葉が偶然できます。
1 辺 8 マスで、言葉に出てくる文字だけを使って埋めたときの回数です。
| 使える文字の種類 | 偶然できた重なり | 0 件だった回数 |
|---|---|---|
| 2 種類 | 39.60 件 | 0 / 40 |
| 3 種類 | 0.05 件 | 38 / 40 |
| 10 種類 | 0.00 件 | 40 / 40 |
| 21 種類 | 0.025 件 | 39 / 40 |
2 種類しかないと、40 回すべてで重なりが出ました。似た言葉ばかりを並べた紙は、それだけで答えが決まらなくなります。
10 種類を超えるとほぼ起きません。言葉を選ぶときに、使われている文字がばらけているかを見ると防げます。
紙に落とすときのマス目の大きさ
A4 縦に 1 枚刷るなら、盤面に使える幅はおよそ 150mm です。1 マスの実寸はここを割った値になります。
| 1 辺 | 1 マスの実寸 |
|---|---|
| 8 マス | 約 18.8mm |
| 10 マス | 約 15.0mm |
| 14 マス | 約 10.7mm |
| 20 マス | 約 7.5mm |
太い鉛筆で囲む相手に渡すなら、10 マス前後までにしておくと窮屈になりません。20 マスは紙面が埋まる代わりに、1 マスが 7.5mm まで縮みます。
ここまでを 1 枚のチェックに
- 言葉の文字数を全部足す。マス数の 半分なら安心、8 割で注意、1 倍で半分は入らない
- 長い言葉が多いなら、合計が同じでも 1 段広い盤面にする
- 入らないときは、盤面を広げる前に ななめと逆向きを足す
- 出す言葉に、別の言葉の一部になっているものが混ざっていないか見る
- 似た文字ばかりの言葉に偏っていないか見る
この見積もりを毎回やるのが面倒なら、ことば探しメーカーが同じ判定を自動で出します。入らなかった言葉も、偶然できた重なりも、刷る前に名前で知らせます。
操作の手順はことば探しの紙を自分の言葉で作る手順にまとめました。
まとめ
ことば探しの自作でつまずく原因は、詰め込みすぎ・言葉が長すぎる・言葉どうしが重なる・文字が偏る、の 4 つに集まります。
どれも作り始める前に見積もれます。合計の文字数をマス数の半分に抑え、言葉の一部が別の言葉に含まれていないかを確かめれば、書き直しはほとんど起きません。
あわせて読みたい
同じテーマ・関連ツールの記事です。