手描きの迷路が簡単になる理由と難しくする3つのコツ
自分で描いた迷路がすぐ解かれてしまうのは、マス目を増やしていないからではありません。同じ20×20で200通り作って数えた実測値をもとに、難しさを決めている3つの数と、手で描くときに効くコツ、やっても効かないことを整理しました。
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この記事の要点
- 同じ20×20でも正解の道のりは64歩から262歩まで開く
- 10×10の長い迷路は20×20の短い迷路より道のりが長い
- 難しさを決めるのは道のり・分かれ道・寄り道の3つ
- 行き止まりを増やすだけでは難しくならない
- ゴールを外周に置くと壁づたい法だけで解かれる
目次
方眼紙に自分で迷路を描いたのに、渡した相手が 1 分で解いてしまった。そんなときに増やしたくなるのはマス目ですが、マス目の数は難しさをほとんど決めていません。
同じ大きさの迷路を 200 通り作って数えると、手応えは 4 倍近く開きます。以下では実際に数えた値を出しながら、手で描くときに何を変えれば効くのかを整理します。
同じ大きさでも手応えは 4 倍開く
まず、大きさと難しさの関係を数えました。大きさごとに 200 通りずつ作って、正解の道のり(最短の歩数)などを測った結果です。
| 大きさ | 正解の道のり | 分かれ道 | いちばん長い寄り道 |
|---|---|---|---|
| 10 × 10 | 18 〜 76 歩 | 1 〜 10 か所 | 2 〜 50 歩 |
| 15 × 15 | 42 〜 168 歩 | 1 〜 18 か所 | 4 〜 114 歩 |
| 20 × 20 | 64 〜 262 歩 | 2 〜 27 か所 | 4 〜 216 歩 |
| 30 × 30 | 126 〜 566 歩 | 4 〜 52 か所 | 13 〜 380 歩 |
20 × 20 の中だけで 64 歩から 262 歩まで開いています。同じ紙、同じマス数でこれだけ違います。
さらに 10 × 10 の長いほう(76 歩)は、20 × 20 の短いほう(64 歩)より長いです。マス目を 4 倍にしても、引きが悪ければ短い迷路になります。

難しさを決めている 3 つの数
では何が決めているのか。同じ 20 × 20 で作った 4 つの迷路の数を並べます。

見るべきは次の 3 つです。
- 正解の道のり(手を動かす量そのもの)
- 分かれ道の数(正解の道の上で選択を迫られる回数)
- いちばん長い寄り道(間違えたときに戻る距離)
1 個目は道のり 98 歩でも分かれ道が 3 か所しかありません。迷う場面が 3 回しか来ないので、長さの割にすぐ抜けられます。
4 個目は道のり 202 歩で分かれ道 19 か所ですが、寄り道は 21 歩しかありません。間違えてもすぐ行き止まりに当たるので、戻る手間が小さく済みます。
3 個目は道のり 190 歩・分かれ道 18 か所で寄り道が 43 歩です。4 個目より短いのに手応えは大きくなります。
コツ 1: 正解の道を壁ぎわまで往復させる
道のりを伸ばすには、正解の道を紙の端まで往復させます。
手で描くと、スタートからゴールへ斜めに向かう素直な道になりがちです。左上から右下なら、右へ行って下へ行く形です。
意識して逆向き(右上へ行ってから左下へ戻る動き)を 2 回混ぜるだけで、道のりは倍近くになります。
コツ 2: 分かれ道は正解の道の上に置く
行き止まりをたくさん描いても、それが正解の道から離れた場所にあれば、解く人はそこを通りません。
分かれ道として効くのは、正解の道の上にあって、そこから別の道へ進めるマスだけです。
正解の道を先に鉛筆でなぞってから、その線の上に「もう 1 本出せる場所」を数えて置くと確実です。
コツ 3: 寄り道は深くする
分かれ道の先が 2〜3 マスで行き止まりだと、間違いに気づくのが早すぎます。
寄り道は、正解の道と同じくらいの長さまで伸ばすと効きます。上の 2 個目は寄り道 98 歩で、道のり 130 歩とほぼ同じでした。
長く伸ばした寄り道は、途中でさらに枝分かれさせると戻る距離がさらに伸びます。
やっても効かないこと
行き止まりの数を増やす
行き止まりの数は、上の 4 つで 38・40・45・47 とほとんど変わりません。それでも手応えは大きく違いました。
数ではなく、どこにあるかとどれだけ深いかが効きます。
ゴールを紙のすみに置く
スタートもゴールも紙の外周に接していると、壁に右手をついたまま進むだけで必ずゴールに着きます。
実際に 15 × 15 の迷路を 200 通り歩かせて確かめたところ、ゴールが右下のすみのときは 200 通りすべてで着きました。行き止まりを減らして周回路を作っても結果は同じでした。
これを防ぐには、ゴールを外周から離します。まんなかに置いたうえで周回路を作ると、200 通り中 147 通りで壁づたい法が戻ってこなくなりました。

ただし外周から離すと、解く人は「どこかに出口がある」という手がかりを失います。配る相手が小さい子なら、すみのままにしておくほうが親切です。
描く前に確かめる
手で描くと、描き終わるまで 3 つの数が分かりません。試しに何本か作って数を見比べたいときは、迷路メーカーで同じ大きさの迷路を作って数だけ確かめる手もあります。
操作の手順は迷路を作って印刷する手順にまとめています。
紙に描くためのマス目そのものは方眼紙メーカーで刷れます。実寸を保って刷れるので、1 マス 10mm の方眼に鉛筆で描けます。
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