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家族のパスワード管理の決め方|共有・記録・引き継ぎの分担

家族のパスワードは、共有するもの・本人だけのもの・代わりに見守るものの3つに分けると、管理する人と記録の置き場所が決まります。総務省などの公的な注意をもとに、分担の決め方と記録の置き方を整理しました。

公開読了目安 約5分

この記事の要点

  • 家族のアカウントは「共有」「本人だけ」「見守る」の3つに分ける
  • 共有するものは管理する係を1人決め、場所を知る控えをもう1人置く
  • 設定を手伝って聞いたパスワードは、終わったら本人に変えてもらう
  • 記録はパスワード管理機能か、鍵のかかる場所の紙に置く
  • 子どもの回復用の連絡先は、保護者が受け取れる先にしておく
目次

家族のパスワード管理は、アカウントを3つに分けるところから始めると迷いません。 「家族で共有するもの」「本人だけのもの」「代わりに見守るもの」の3つです。 分け方が決まれば、誰が管理するか、どこに記録するかも自然に決まります。

家族のアカウントは、1人で全部を覚えるには多すぎます。 かといって全員で同じメモを見る形にすると、誰が何を変えたのか分からなくなります。

この記事では、分担と記録の置き場所の決め方を順に整理します。 使い回しがなぜ危ないかはパスワードの使い回しで被害が広がる流れで扱っています。

アカウントを3つに分ける

まず、家族が使っているアカウントを書き出し、次の3つに振り分けます。 書き出すのはサービス名だけで、パスワードは書きません。

分類例誰が管理するか
家族で共有するもの家のWi-Fi、動画配信、家電やプリンターのアプリ係を1人決める
本人だけのもの個人のメール、SNS、学校や職場のアカウント本人
代わりに見守るもの小さな子どものアカウント、設定に不慣れな家族のアカウント保護者・手伝う人

迷ったら「そのアカウントで、誰が困るか」で決めます。 困るのが家族全員なら共有、1人だけなら本人だけのものです。

共有するものは「係」と「控え」を決める

共有するアカウントは、全員がパスワードを知っている状態になりがちです。 そこで、変更と記録を担当する係を1人決めます。

係だけでは、その人が手を離せないときに困ります。 記録の場所を知っている控えをもう1人決めておきます。

係がパスワードを変えたら、記録を書き換えます。 控えには変えたことだけを伝え、パスワードそのものは必要になったときに記録から取り出してもらいます。 ほかの家族は、ログイン済みの端末で使えれば十分なことが多いからです。

本人だけのものは、家族でも教え合わない

個人のメールやSNSは、家族であっても本人だけが知っている状態にします。 家族を疑うためではありません。 いつ・誰に伝えたかを、本人が把握できる状態にしておくためです。

総務省は、メールを盗み読まれる事件の原因に、利用者の不注意もあると説明しています。 例に挙がっているのは、設定を手伝ってもらうときに教えたパスワードをその後も変えていなかった場合です。 手伝いが終わったら、本人にパスワードを変えてもらうのが基本です。

国家公安委員会などの公表資料には、令和6年に検挙された不正アクセスの手口の内訳があります。 そのうち「知り得る立場にあった元従業員や知人等による犯行」は107件でした。 パスワードを知っている人が増えるほど、入口も増えるということです。

記録をどこに置くか

覚えきれないパスワードは、どこかに記録する必要があります。 置き場所ごとの向き不向きは次のとおりです。

  • スマホやブラウザの保存機能、専用の管理アプリ: 覚えなくてよく、入力も自動になります。端末のロックやマスターパスワードで守ります
  • 紙のノート: 停電や機種変更でも読めます。鍵のかかる場所にしまい、目に触れる場所には貼りません
  • ネット上のメモアプリ: どの端末からでも見返せますが、不正アクセスで中身を取られたと思われるケースがあります
  • メールやチャットで送る: すぐ渡せますが、送った履歴が相手と自分の両方に残ります

総務省は、パスワードを覚える必要のない管理ツールの利用を勧めています。 その場合、ツール自体をマスターパスワードや端末のロックで守る必要がある、とも説明しています。

紙に書くなら、総務省の注意どおり鍵のかかる机や金庫にしまいます。 冷蔵庫やパソコンの画面の横に貼るのは避けます。

ネット上のメモアプリについては、同じ公表資料に注意があります。 メモアプリが不正アクセスされ、保存していたパスワードが盗まれたと思われるケースが確認されている、という内容です。

子どものアカウントを作るとき

子どものアカウントでは、作るときの決め方が後々まで効きます。 次の3点を最初に決めておきます。

  • 名前・誕生日・ペットの名前を使わない: 総務省が危険な例に挙げる「自分や家族の名前、生年月日」は、同級生にも推測されやすい
  • 回復用の連絡先は保護者が受け取れる先にする: パスワードを忘れたときの再設定の案内が、保護者に届くようにする
  • 自分で打つものは、打ちやすい形で作る: 見間違えやすい文字を外したり、長さを決めたりしてから作る

ランダムな文字列は、パスワード生成ツールで文字の種類や長さを決めて作れます。 見間違えやすい文字を外す設定もあるので、子どもが手で入力するものにも向いています。

サービスによっては、保護者のアカウントから子どものアカウントを管理できる家族向けの機能があります。 用意されているなら、パスワードを聞き出して管理するよりその機能を使うほうが確実です。

機種変更や、係が手を離せないときの備え

困るのは、パスワードそのものより確認の手段を失ったときです。 多要素認証のコードが届く電話番号や、認証アプリを入れたスマホがそれに当たります。

機種変更の前には、次の2点を確かめておきます。

  1. 回復用のメールアドレスと電話番号が、今も使えるものになっているか
  2. 認証アプリを使っているサービスで、新しいスマホへの引き継ぎ手順を済ませたか

控えの人には、パスワードではなく記録の置き場所と開き方だけを伝えておきます。 係が手を離せないときも、控えが記録から必要なものを取り出せます。

年に1回の見直しで確かめること

見直しは、パスワードを変える日ではありません。 総務省は、流出の事実がなければ定期的な変更は不要と説明しています。

見直しの日に確かめるのは、次の3つです。

  • 使わなくなったアカウントが残っていないか(退会できるものは退会する)
  • 共有のパスワードを知っている人が、今も知っているべき人か
  • 回復用の連絡先が、今も届く先になっているか

引っ越しや進学、家族の端末の入れ替えがあった年は、特に回復用の連絡先がずれやすくなります。 年末や新学期など、家族がそろう時期に合わせると続けやすくなります。

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参考・出典

本記事は上記の公的機関・公式情報源を参考にしています。最新の情報は各リンク先をご確認ください。

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