開平法のやり方|平方根を筆算で求める手順となぜ合うのか
開平法は、数を小数点から2桁ずつ区切り、「左の数×立てる数」が超えない最大の数を立てて引く、をくり返す筆算です。√2を例に1段ずつの手順、左の数の作り方、区切る向きの落とし穴、手順が合う理由と検算のしかたを説明します。
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この記事の要点
- 数は小数点を境に、左右へ2桁ずつ区切る(720は7|20と区切る)
- 各段で「左の数×立てる数」が下ろした数を超えない、いちばん大きい数を立てる
- 左の数は、それまでの答えを2倍して、うしろに立てる数を並べた数になる
- (10a + b)² = 100a² + (20a + b) × b が、この手順で平方根が出る理由
- 答え×答え+余りが、区切った元の数に戻れば計算は合っている
目次
開平法は、平方根を筆算で求める方法です。 数を小数点から 2 桁ずつ区切り、「左の数 × 立てる数」が超えない最大の数を立てて引く、をくり返します。
√2 なら、1、4、1、4…と 1 段に 1 桁ずつ答えが決まります。 この記事では、√2 を例に手順を追ったあと、間違えやすい 2 か所と、なぜこの手順で平方根が出るのかを説明します。
開平法の手順(√2 を小数第 4 位まで)
まず、√ の中の数を小数点から 2 桁ずつ区切ります。 2 は「02」の 1 組で、小数点より右は「00」を何組でも下ろせます。
- 最初の段: 2 を超えない、いちばん大きい平方数を探します。1 × 1 = 1 なので、答えの 1 桁目は 1 です。2 から 1 を引いて、余りは 1 です。
- 2 段目: 「00」を下ろして 100 にします。左の数は「2□」の形で、2□ × □ が 100 を超えない最大の □ を探します。24 × 4 = 96 なので 4 を立て、余りは 4 です。
- 3 段目: 「00」を下ろして 400 にします。左の数は「28□」で、281 × 1 = 281 です。282 × 2 = 564 は 400 を超えるので、立てるのは 1 で、余りは 119 です。
- 4 段目: 11900 に対して、2824 × 4 = 11296 で 4 を立てます。余りは 604 です。
- 5 段目: 60400 に対して、28282 × 2 = 56564 で 2 を立てます。余りは 3836 です。
立てた数を並べると 1.4142 です。 最初の 1 は小数点より左の組から出たので、ここに小数点を打ちます。
左の数の作り方
開平法でいちばん迷うのが、左の数です。 左の数は、それまでの答えを 2 倍して、うしろに立てる数を並べた数になります。
- 答えが 1 のとき: 2 倍して 2、うしろに □ を並べて「2□」
- 答えが 14 のとき: 2 倍して 28、うしろに □ を並べて「28□」
- 答えが 141 のとき: 2 倍して 282、うしろに □ を並べて「282□」
紙の筆算では、左の列で「立てた数をもう一度足す」という書き方もあります。 24 に 4 を足すと 28、281 に 1 を足すと 282 で、どちらの書き方でも同じ数になります。
2 桁ずつ区切る向きを間違えない
区切る向きは、小数点が基準です。 小数点より左は右から左へ、小数点より右は左から右へ 2 桁ずつ区切ります。
- 720: 7|20 と区切ります。最初の段は 7 を超えない平方数の 4(2 × 2)で、√720 = 26.83…です。
- 1234.5: 小数点より左は 12|34、右は「5」を「50」として下ろします。√1234.5 = 35.13…です。
- 0.18: 0.|18 と区切ります。小数第 1 位の段で 18 を下ろし、√0.18 = 0.42…です。
720 を 72|0 と左から区切ると、最初の段で 8 を立ててしまいます。 そのまま進めると 8、4、8、5…と、√72 の数字が並びます。 答えの桁の数が 1 つずれるうえに、数字そのものも別の数になります。
なぜこの手順で平方根になるのか
開平法の 1 段は、答えに 1 桁を足したときに 2 乗がどれだけ増えるかを数えています。 それまでの答えを a、次の 1 桁を b とすると、新しい答えは 10a + b です。
この 2 乗を展開すると、次のようになります。
(10a + b)² = 100a² + 20ab + b² = 100a² + (20a + b) × b
右の 100a² は、それまでの答えの 2 乗を 100 倍したものです。 2 桁を下ろすと元の数も 100 倍になるので、ここまでは前の段で引き終わっています。
残りの (20a + b) × b が、この段で新しく引く分です。 20a + b は「a を 2 倍して、うしろに b を並べた数」なので、これが左の数の正体です。
√2 の 2 段目で確かめます。 a = 1、b = 4 のとき、左の数は 24、引く数は 24 × 4 = 96 です。 14 × 14 = 196 は、100 × 1 × 1 + 96 と同じ数になります。
計算が合っているか確かめる
開平法の途中では、いつでも「答え × 答え + 余り = 区切った元の数」が成り立ちます。 √2 を小数第 4 位まで進めたときなら、小数点を外した 14142 で確かめます。
14142 × 14142 = 199996164 で、余りの 3836 を足すと 200000000 です。 これは 2 の後ろに「00」を 4 組下ろした数で、元の数に戻りました。 戻らなければ、どこかの段で立てる数か引き算を間違えています。
何桁まで求めればよいか
小数第 n 位までの四捨五入が欲しいなら、第 n + 1 位まで求めます。 √2 を小数第 3 位で答えるなら、1.4142 の 4 桁目の 2 を見て、1.414 です。
余りが 0 になり、この先に下ろす数も「00」だけなら、そこで答えは終わりです。 1.44 なら、小数点より左の 01 と右の 44 で 1、2 を立て、√1.44 = 1.2 で割り切れます。
平方数でない整数(2 や 3 など)は、小数点より下の段で余りが 0 になることはありません。 小数が終わらない数なので、どこで止めたかと、切り捨てか四捨五入かを書き添えます。
自分の筆算を答え合わせしたいとき
段ごとの数を見比べたいなら、平方根・ルートの計算で開平法の表を開きます。 下ろしたあとの数・立てる数・左の数 × 立てる数・余りが、1 段 1 行で並びます。
ツールの操作の流れは、ルートを簡単にする手順と小数の値で画面とともに説明しています。
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