両面印刷で裏がずれる原因|長辺とじと短辺とじの選び分け
両面印刷すると裏面だけ位置が合わない、という状態の原因と直し方です。紙を裏返すと座標が鏡像になる仕組みから、長辺とじと短辺とじが紙の向きで入れ替わること、取り違えたときに何枚が合うのかまでを数字で示します。
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この記事の要点
- 紙を裏返した時点で裏面の座標は鏡像になる
- 左右に裏返すと列が、上下に裏返すと行が入れ替わる
- 長辺とじと短辺とじは紙の向きで意味が入れ替わる
- 取り違えると1枚も合わないことが多い
- 確かめるには表と裏に同じ番号を刷って光にかざす
目次
両面印刷したら、裏面だけ位置が合わない。1枚目の裏が2枚目の裏側に刷られている。
原因は紙そのものにあります。紙を裏返した時点で、裏側の座標は鏡像になるからです。
ここでは、なぜ鏡像になるのかと、とじ方向をどう選べば合うのかを順に見ます。名刺・単語カード・二つ折りの案内など、1枚の紙に複数の面を並べて刷るときに効く話です。
紙を裏返すと、左右か上下のどちらかが入れ替わる
紙に「あ」と書いて、裏返してみてください。左に書いたはずの字が、裏から見ると右側にあります。
これは印刷の設定とは関係ありません。物として紙を裏返す以上、避けられない性質です。
裏返し方は2通りあります。左右に裏返す(本を開くような動き)と、上下に裏返す(カレンダーをめくるような動き)です。
- 左右に裏返す → 裏面では列が逆順になる
- 上下に裏返す → 裏面では行が逆順になる
つまり裏面のデータは、表面と同じ並びではいけません。裏返し方に合わせて、どちらかの向きに組み替えてから刷る必要があります。
長辺とじと短辺とじは、紙の向きで意味が入れ替わる
プリンタの設定画面には「長辺とじ」「短辺とじ」と出ます。ここが分かりにくい理由は、名前が紙の辺の長さを指していることにあります。
A4を縦に使うとき、長い辺は左右の辺です。だから長辺とじは左右に裏返す動きになります。
ところがA4を横に使うと、長い辺は上下の辺に移ります。同じ長辺とじでも、入れ替わるのは上下です。
| 紙の向き | 裏返し方 | 裏面で入れ替わるもの | プリンタ設定の呼び名 |
|---|---|---|---|
| 縦 | 左右にめくる | 列 | 長辺とじ |
| 縦 | 上下にめくる | 行 | 短辺とじ |
| 横 | 左右にめくる | 列 | 短辺とじ |
| 横 | 上下にめくる | 行 | 長辺とじ |
横向きの紙で長辺とじを選んだのに左右が合わない、という食い違いはここから来ます。設定の名前ではなく、紙がどちらに裏返るかで判断すると迷いません。
取り違えると、何枚が合うのか
「少しはずれているが、いくつかは合っている」という状態が起きることがあります。これが原因の切り分けを難しくします。
面付けしたとき、並べ替えを取り違えると何枚が背中合わせになるかを数えてみました。合う枚数は用紙の大きさによらず、列と行の数だけで決まります。
| 面付け | 実際の裏返し方 | 使った並べ替え | 背中合わせになる枚数 |
|---|---|---|---|
| 8面(2×4) | 左右 | 上下 | 0 / 8 |
| 8面(2×4) | 左右 | 並べ替えなし | 0 / 8 |
| 10面(2×5) | 上下 | 並べ替えなし | 2 / 10 |
| 10面(2×5) | 左右 | 並べ替えなし | 0 / 10 |
| 15面(3×5) | 左右 | 並べ替えなし | 5 / 15 |
| 15面(3×5) | 上下 | 並べ替えなし | 3 / 15 |
| 15面(3×5) | 左右 | 上下 | 1 / 15 |
列も行も偶数の面付け(2×4)なら、取り違えた瞬間に1枚も合いません。刷ってすぐ気づけます。
やっかいなのは列か行が奇数のときです。3×5で並べ替えずに刷ると、真ん中の列の5枚だけが偶然そろいます。「3分の1は合っているから設定は正しいはずだ」と読み違えやすい形です。
これらの枚数は、暗記カード印刷メーカーの面付けロジックをそのまま使って数えたものです。数え方はユニットテストに置いてあるので、実装を変えると表とずれた時点でテストが落ちます。
確かめ方は「同じ番号を刷って光にかざす」
設定が合っていたかどうかは、刷った紙を見れば分かります。ただし中身を読み比べる方法は手間がかかります。
もっと速いのは、表と裏の同じカードに同じ番号を小さく刷っておく方法です。刷り上がった紙を明かりにかざし、番号が重なっていれば背中合わせになっています。
このとき番号の位置にも注意が要ります。表と裏で同じ隅に刷ると、紙を裏返した瞬間に番号が別の隅へ行ってしまいます。
- 左右に裏返すなら、裏面の番号は左下に置く(表面が右下なら)
- 上下に裏返すなら、裏面の番号は右上に置く
こうしておくと、番号どうしが紙の同じ位置に重なります。ずれていれば、ずれた方向も一目で分かります。
試し刷りは1枚でいい
設定を全部そろえてから20枚刷って、全部ずれていた——これがいちばん痛い失敗です。
先に1枚だけ刷ります。番号が重なるかを見て、合っていなければとじ方向を切り替えてもう1枚。これで紙は2枚しか減りません。
手差しで裏返すプリンタでも同じです。自分がどちら向きに裏返したかに合わせて、左右か上下のどちらかを選びます。手で裏返すから並べ替えは不要、ということはありません。
位置がずれるのではなく、寸法が違うとき
裏表の対応は合っているのに、切り取り線の位置が数ミリずつずれていく場合は別の原因です。印刷の倍率が100%になっていない可能性があります。
その切り分けは印刷した紙の寸法が合わないときの確かめ方にまとめてあります。まず1本の線を測ってずれの割合を出す手順です。
意図して拡大縮小したときに端が切れる話は拡大縮小コピーで端が切れる原因と倍率の選び直し方にあります。
紙を重ねて2つ折りにする冊子の場合は、裏返し方に加えてページの並び順が要ります。並び順と白紙の入れ場所は中綴じのページ数が4の倍数になる理由にまとめました。
まとめ
両面印刷で裏がずれるのは、紙を裏返すと座標が鏡像になるからです。
裏返し方は左右か上下の2通りで、それぞれ列か行が逆順になります。長辺とじ・短辺とじという呼び名は紙の向きで意味が入れ替わるので、設定名ではなく紙の動きで選びます。
取り違えても一部が合うことがあるため、合った枚数を根拠にしないでください。表と裏に同じ番号を刷り、1枚だけ試してから本番に進むのが確実です。
単語カードのように1枚の紙へ複数面を並べるなら、暗記カード印刷メーカーが裏面の並べ替えと番号の位置をまとめて受け持ちます。
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