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拡大縮小コピーで端が切れる原因と倍率の選び直し方

倍率表の数字どおりに拡大縮小したのに端が切れる、余白が偏る。原因は表の値が長い辺だけで作られていることと、押せる倍率が刻みでしか選べないことにあります。42 組を実際に計算して、どの組でどれだけはみ出すのかを数字で整理しました。

公開読了目安 約4分

この記事の要点

  • 倍率は合わせ方によって4通りある
  • 長辺の比をそのまま押すと42組中21組で短辺がはみ出す
  • 0.1%まで載せた表の値なら30組に増える
  • 1%刻みで切り捨てるぶんは紙の上で最大3mm動く
  • 端を切るか余白を出すかを先に決めると迷わない
目次

倍率表のとおりに拡大したのに端が切れた。その原因のほとんどは倍率が 1 つに決まらないことにあります。

原稿と用紙の縦横比が違うと、幅を合わせる倍率と高さを合わせる倍率は別の数字になります。表に載っているのはたいてい片方だけです。

ここでは A3 から B6 までの 7 種類で作れる 42 組を実際に計算し、どこでどれだけずれるのかを整理します。

倍率は 1 つではなく 4 通りある

紙を別の紙に合わせる方法は 4 つあります。

合わせ方何が起きるか
用紙に収める全部入るが、片側に余白が出る
用紙を覆う余白は出ないが、片側が切れる
幅を合わせる左右はぴったり。上下は余るか切れる
高さを合わせる上下はぴったり。左右は余るか切れる

A4 の原稿をレター判の紙に刷る例で見ると、この差がはっきりします。

A4からレター判への画面。押す倍率94%の下に、合わせ方ごとの理論倍率として用紙に収める94.07%、用紙を覆う102.81%、幅を合わせる102.81%、高さを合わせる94.07%が並んでいる

収める倍率は 94.07%、幅を合わせる倍率は 102.81% です。差は 8 ポイント以上あります。

94% で刷ると高さはほぼ一杯になりますが、幅は 18.5mm 余ります。左右を埋めるには 103% が要り、そのぶん上下が切れます。

覆う倍率の理論値は 102.81% なので、1% 刻みでは 103% になります。102% では幅が 1.7mm 足りません。

どちらが正しいということはありません。 決めるのは「端を切ってよいか」です。

長辺の比をそのまま押すと半分の組ではみ出す

倍率表の多くは、長い辺どうしの比で作られています。表の側にもその断りが書いてあることがあります。

問題は、原稿と用紙の縦横比が違うと長い辺が合った時点で短い辺がはみ出すことです。

7 種類の用紙で作れる 42 組を計算すると、長辺の比をそのまま倍率にした場合に短辺がはみ出すのは 21 組でした。ちょうど半分です。

はみ出す量は 0.02mm から 1.24mm の範囲に収まります。小さい値ですが、端まで罫線や枠がある紙面では線が 1 本消えます。

表の値が 0.1% まで書かれていて、それをそのまま入力できる機種だと30 組に増えます。丸めた方向によっては、長辺基準よりさらに大きい値になるためです。

1% 刻みで落ちるぶんは紙の上で何 mm か

もう 1 つの原因は、押せる倍率が刻みでしか選べないことです。

A4からB4への画面。押す倍率122%の左右に候補が2枚並び、左は122%で出来上がり256.2×362.34mm・幅が0.8mm余る・用紙に収まります、右は123%で出来上がり258.3×365.31mm・幅が1.3mmはみ出す・用紙からはみ出しますと書かれている

A4 から B4 への理論上の倍率は 122.38% です。1% 刻みなら 122% か 123% のどちらかになります。

122% なら幅が 0.8mm 余り、123% なら幅が 1.3mm はみ出します。1% の差が紙の上では 2mm 動く計算です。

縮小側でも同じことが起きます。A3 から A4 は 70.71% ですが、70% を押すと左右に 2.1mm、上下に 3.0mm 余ります。

原稿の四隅ぎりぎりまで内容があるときは、この余りが目に見える差になります。

端を切るか余白を出すかを先に決める

刻みで落ちるぶんをどちらに寄せるかは、用途で決まります。

  • 書類・図面: 収める側に寄せる。端が切れると内容が失われます
  • 写真・背景のある紙面: 覆う側に寄せる。白い縁が出るほうが目立ちます

A4からB5で「用紙を覆う」を選んだ画面。押す倍率87%が大きく出て、1つ上の倍率87%のカードに「おすすめ」の印が付き、幅が0.7mmはみ出す・高さが1.39mmはみ出す・用紙からはみ出しますと書かれている

A4 を B5 に縮小する場合、収めるなら 86%、覆うなら 87% です。86% では左右に 1.4mm の余白が出て、87% では左右が 0.7mm 切れます。

どちらを選んでも差は 1mm 前後です。ただし選ばずに刷ると、どちらになるかは表の作り方任せになります。

1 回で届かない拡大は分ける

倍率には上下限があります。25〜400% の機種では、A5 を A0 にする 566.19% は 1 回で押せません。

このときは 2 回に分けます。233% で刷ってから、その紙を原稿にして 243% で刷ると、合計で 566.19% になります。

途中の紙が次の原稿になるので、1 回目の出来上がりが収まる大きさの用紙を用意しておく必要があります。

押す前の確認は 3 つ

  1. 合わせ方を決める — 端を切ってよいか、余白を出してよいか
  2. 押せる倍率に落としたときの寸法を見る — 刻みで落ちるぶんが何 mm か
  3. 上下限に入っているか見る — 超えるなら分ける

この 3 つはコピー倍率計算で同時に出せます。原稿と用紙を選ぶと、押せる倍率と紙の上の余り・はみ出しが並びます。

比べているのは紙の外形です。機種ごとの印刷できない帯はここには入らないので、余白が 1mm 台のときは実際に 1 枚刷って確かめてください。

まとめ

端が切れるのは倍率を間違えたからではなく、倍率が 1 つに決まらない組み合わせだったというのが多くの場合の答えです。

表の数字を写す前に、それが長い辺の比なのか、収める倍率なのかを確かめてください。その差は 42 組のうち 21 組で実際に紙に出ます。

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